室温における電気伝導率と熱伝導率、可視光線の反射率は、いずれも金属中で最大である。光の反射率が可視領域にわたって98 %程度と高いことから美しい金属光沢を有し、大和言葉では「しろがね/しろかね(白銀: 白い金属)」と呼ばれた。
延性および展性に富み、その性質は金に次ぎ、1 gの銀は約2200 mの線に伸ばすことが可能である。
溶融銀は973 °Cにおいて1気圧の酸素と接触すると、その体積の20.28倍の酸素を吸収し、凝固の際に吸収した酸素を放出し表面がアバタとなる spitting と呼ばれる現象を起こす。純銀の鋳造は、これを防止するために酸素を遮断した状態で行う。
貴金属の中では比較的化学変化しやすく、空気中に硫黄化合物(自動車の排ガスや温泉地の硫化水素など)が含まれていると、表面に硫化物 Ag2S が生成し黒ずんでくる。銀が古くから支配階級や富裕階級に食器材料として用いられてきた理由の一つは、硫黄化合物やヒ素化合物などの毒を混入された場合に、化学変化による変色でいち早く異変を察知できる性質からという説がある。
銀イオンはバクテリアなどに対して強い殺菌力を示すため、現在では広く抗菌剤として使用されている。例えば抗菌加工と表示されている製品の一部に、銀化合物を使用した加工を施しているものがある。
塩素などのハロゲンとは直接結合しハロゲン化銀を生成する。また酸化作用のある硝酸および熱濃硫酸に溶解し銀イオンを生成する。ただし王水には溶けにくい。また空気の存在下でシアン化ナトリウムの水溶液にもシアノ錯体を形成して溶解する。
3 Ag + 4 NHO 3 ⟶ 3 AgNO 3 + NO + 2 H 2 O {\displaystyle {\ce {3Ag\ + 4NHO3 -> 3AgNO3\ + NO\ + 2H2O}}} {\displaystyle {\ce {3Ag\ + 4NHO3 -> 3AgNO3\ + NO\ + 2H2O}}}
4 Ag + 8 NaCN + O 2 + 2 H 2 O ⟶ 4 Na [ Ag ( CN ) 2 ] + 4 NaOH {\displaystyle {\ce {4Ag\ + 8NaCN\ + O2\ + 2H2O -> 4Na[Ag(CN)2]\ + 4NaOH}}} {\displaystyle {\ce {4Ag\ + 8NaCN\ + O2\ + 2H2O -> 4Na[Ag(CN)2]\ + 4NaOH}}}
銀は古来より珍重されたため、各地の地名にも銀を由来とした地名が多く残されている。一例として、大航海時代にはじめて南アメリカ大陸南部にたどり着いたスペイン人は、ある大河の沿岸で銀のアクセサリーをつけたインディオを見かけたことで、その大河をラプラタ川(スペイン語で銀の川の意味)と名付けた。さらに独立したラ・プラタ副王領は、国の中央を流れるラプラタ川にちなみ、銀を意味するラテン語名「argentum」から取ってアルゼンチンと改称した。
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